2019年度「平和のきずな献金」 学習資料

 

 

「バーンジンジャイ 子どもの家」(Baan Jing Jai Children Home)

                 

 

 

児童養護施設「バーンジンジャイ(真心の家)」

 

 

 

①  真心の家という意味を持つ子どもたちの施設バーンジンジャイは、タイにあります。

皆さんはタイという国がどこにあるか知っていますか?

 

 

② タイは、日本の南東にある熱帯の国で、辛くて美味しい食べ物が色々あります。

面積は、日本の約2倍、人口は日本の約2分の1で、国民の9割が仏教徒の国です。

 

 

③  バーンジンジャイは、タイの首都バンコクから120キロのところにある海辺の町パタヤにあります。 

 

④ 50年以上前の事ですが、パタヤは、ベトナム戦争の時、アメリカ軍の兵士たちがお酒を飲んだり、遊んだりするにぎやかな町でした。戦争が終わってからはバンコクから一番近い夜のリゾート地となり、年間100万人もの人々がやって来ます。

貧しい家計を助けるために農村や漁村の女性がパタヤに働きに来ます。特にお母さんがパタヤに働きに行ってしまうと、家族の生活がバラバラになってしまいます。

やがて、女の人たちが働いて家族を養うことになり、子どもたちは毎日の食事や生活の面倒をちゃんと見てもらえなくなってしまいます。

 

(※高学年向け→追い詰められた母親による育児放棄や暴力、性的虐待を母親や親せきから子どもたちは、受けます。中には家を飛び出し、ストリートチルドレン(路上で生活する子どもたち)になる子どもたちもいます。)

 

 

⑤ 1992年に、神学校を卒業したピアンタさんは、タイのキリスト教団から、女性や子どもたちの調査のためにパタヤに行きました。調査をしていたら、いつのまにかピアンタさんの宿は、5人ほどの子どもたちの居場所になりました。そして調査が終わった後も、居場所のない子どもたちを見捨てることのできなかったピアンタさんによって、1994年にバーンジンジャイが始まりました。

 

 

⑥ 幼い時から愛情を知らずに育った子どもたちのために、施設長のピアンタさんは、本当のホーム「家庭」を作ることを目指し、十分ではない施設でしたが、毎日掃除をして、子どもたちが落ち着くことのできる空間づくりを心がけました。また、子どもたちに教育を受けさせるために、毎日施設の車で学校に送り、必要な教科書や文房具や制服を用意しました。そして、子どもたちが生きる力を身に着けることができるように、掃除や洗濯のお手伝いをさせ、下の子の面倒をみることを根気よく教えました。

 

 

⑦ 1999年に15人だった子どもたちは、2014年には70人に増え、2016年には郊外に新しい建物が与えられましたが、いつも経済的に苦しく、ピアンタさんたちは自転車でタイ国内の教会を回るキャンペーンなどをして、人々に寄付を呼びかけています。

 

⑧ 現在は、0歳から18歳までの90人くらいの子どもたちが一緒に暮らしています。ピアンタさんは、子どもたちに神さまの愛を伝えることを大切にしています。

バーンジンジャイでは、毎週土曜日にキリスト教の礼拝をし、日曜日には子どもたちと一緒に近くの教会に通っています。

 

 

⑨ バーンジンジャイの子どもたちは、それぞれの心に辛い気持ちをかかえていいます。

ピアンタさんたちは、子どもたちを自分の家族のように暖かく見守って暮らしています。

(※高学年には→心に深い傷を抱えています。不安定な精神状態や心の闇と闘う子どもたちを、スタッフは忍耐強く支えています。)

 

学校や地域の中で、子どもたちがいじめられることもあるそうです。

(※高学年には→差別や偏見にさらされることもあるそうです。)

 

しかし、深い愛情をもって一緒に暮らすピアンタさんとスタッフたちによって、子どもたちは守られ支えられています。おとなになったらかなえたい夢も持てるようになりました。

(※高学年には→子どもたちは将来への希望を持ち、大学進学する子どもや、専門学校を卒業して、バーンジンジャイのスタッフになった子どももいます。)

 

この写真は、クリスマスでページェントをした時のものです。衣装の色がきれいですね。

マリア、ヨセフ、3人の博士のあいだにまぎれこんで写っている男の子もいますね!

これからも子どもたちが安心して過ごせるように、また、ピアンタさんやスタッフの方々の働きが守られるように皆さんもお祈りしてくださいね。